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【宣言】コルクスタジオは今後【#マンガ家企画中心主義】でいきますよ!

こんにちは、マンガスクリプトDr.のごとう(@goto_junpei)です!

以前僕のnoteで、コルクスタジオでは毎週企画会議をおこなっているというお話をさせていただきましたが、今回あらためて「企画会議をなぜ重視しているのか」「コルクスタジオは何を目指しているのか」について、しっかりお話をさせていただきます!


1. どこよりも企画会議を重視する、コルクスタジオの新方針!

マンガ家は、各々の胸の内に「これがやりたい!」という気持ちを持っています。ただ、その気持ちだけでマンガを描いても、読者に届かない場合がほとんど。

だから、その「やりたい!」が、ちゃんと強度ある企画なのかを確かめるための時間が、毎週の企画会議になります。

企画会議の流れはシンプルです。

・まずはたくさん企画案を出してもらう
・たくさん企画案を出してもらうことで、企画の精度を上げる
・企画の精度が一定以上になったら、企画書をつくってもらう
・いい企画書ができたら、いよいよネームを出してもらう

この流れに沿って、最終的にはマンガ家が自分のやりたい企画でマンガを描いて連載をしてもらう。

それこそが、コルクスタジオにとっての最大の特色となるであろう新方針、

#マンガ家企画中心主義

なのです!!!

大事なのでもう一回書きますが、#マンガ家企画中心主義 です!!!

2. チーム制作の最大の課題、それはマンガ家のモチベーション!

WEBTOONでは特にチームによる制作が重視されており、それはコルクスタジオでも同様です。

ただ、チームでの制作体制において、僕が編集長としてできてなかったなーと思っているのが、チームのマンガ家それぞれのモチベーションの管理・維持です。


はたしてマンガ家は、自分以外の誰かが作ったアイデアやキャラクターに、心血や熱量を注いでまで面白くしようという気持ちを、持ち続けることができるのか……?


もちろん理想を言えば、

・チームの中のマンガ家同士で熱量が伝播し合い、その熱量が倍増していく

そうなったらとても素敵なんですが、やっぱりそれはめちゃムズい……

ほとんどの場合、チームのメンバーや関係者が増えれば増えるほど、伝言ゲームになってしまいます。

やっぱり自分の作品、いわば「我が子」に対して生まれる熱量こそが、マンガ家のモチベーションの源泉なのではないか?


そんな原点的な思考に立ち返り、マンガ家それぞれの熱量を届ける方法を突き詰めたいと考えたのです。

それこそが、#マンガ家企画中心主義 なのです!!!

3. 企画とは、マンガ家の「熱量」を100%で届けるための設計図!

では、なぜネームや作画ではなく、企画の会議を重ねるのか。

それは、企画とは文字通り「企む(たくらむ)」ことであり、自らが企んだことで皆を楽しませるものだからです。

そのために必要となるのが、企みを共有し、実現するためのわかりやすい形としての「企画」づくり。

計画であり仕様であり設計図をつくる作業です。

熱量こそが全ての創作の源泉となるのは間違いないのですが、熱量だけあってもパワーを生むことはできません。

僕はマンガ家の心のうちにある熱量を無駄にしたくないからこそ、設計図となる「企画」づくりを大事にしたいと思っています。


例えばドライヤーだって、ちゃんとファンがあってノズルが付いてるから熱い風を届けられるわけで、ノズルがなかったらダメですし、逆に5つとか付いてたら生ぬるい風が出てしまうだけです。

意外に複雑にいろいろ絡み合ってドライヤーは完成するのです!


・熱い気持ちがあるのはわかっているけど、全然意味のない熱の出し方になっていないか

・熱量100の企画があったとして、ちゃんと作品という形で、その熱量100を届けることができるのか


マンガ家の熱量だけで企画を進めようとすると、意外にぬるい風しか出せなくなってしまいがちだからこそ、僕は「熱量をきちんとそのまま出力できる装置」を作りたいと思っています。

僕の持つ最大の強みは、世の中にウケる、ヒットするためにマンガに必要な要素を理解しているところ。

つまり僕は「熱量をきちんとそのまま出力できる装置」において、企画がヒットするために足りない要素を自動でふるい分けるフィルタ役を担おうとしているわけです。

#マンガ家企画中心主義 だからこそ、僕はその熱量をしっかり届けたい!!

4.自らヒット企画を生み出すために必要なのは、やっぱり「数」の力!


では、熱量を持っているであろうマンガ家の皆さんに対し、コルクスタジオとして求めるものは何か?


それは、とにかく「企画の数」!

マンガ以外でもあらゆる仕事に共通しているところだと思いますが、熱量だけで出せてしまう最初のいくつかの企画より、いろいろ振り絞った結果でてくる最後の企画のほうが、筋が良いこともあります。

だから毎週5つ企画を出してもらうなら、期待しているのは最初の3番目までのものより、最後の4,5番目にでてくる企画。

そういう企画のほうが、やっぱりヒットの可能性を感じさせてくれます。


そもそも編集者としての僕が一番得意なのは、まず作者のやりたいことを聞き、「こうやったらできるんじゃないか」と導いてあげること。

だから最初のほうに出してもらった企画をもとに、作品として形にしていくことは全然可能なんです。

でも、それではどうしても無難な企画を求める傾向が強くなってしまう。

そうではなく、もっと突拍子もないところからハマるものを見つけ出したい。ある種の偶発性が加わることで、大ヒットが誕生することを期待しているからこそ、企画には数が必要なんです。

特にマンガ家の場合だと「企画は自然とふってくるまで待つもの」という考えの人も多いのですが、そうなると企画が出てるのが5年に一回ぐらいのペースになっちゃう。

だから、それを強引にでも毎日ふらせる必要があるんです。



そのために不可欠なのが、マンガ家に「良い企画出さないとなー」の粒度ではなく「5本出さなきゃいけない!」と思わせる縛り=企画会議の存在。

それがあるとないとでは、「ふってくる」企画の数自体が全然違ってくるはずです。


今は月20本の企画出しをルールにしてますが、それを5ヶ月やると100本。その中から、きっと1本ぐらいは良いやつ出るでしょ、の感覚でやってもらっています。

もちろんそれはそれで非常に大変なことなんですが、それだけの企画の数を出すことで、はじめて5年が5ヶ月になると思っています。

#マンガ家企画中心主義 は、やっぱりマンガ家の企画が中心にあってこその主義なので!

5. マンガ家が考えたアイデアでマンガをつくる、それが #マンガ家企画中心主義


以上が、コルクスタジオ編集長として、「マンガ家の熱量をしっかり込めて作品をつくっていくぞ!」という気持ちから生まれた

#マンガ家企画中心主義

の説明になります。

決して #マンガ家中心主義  ではなく、#マンガ家企画中心主義 である理由もおわかりいただけたのではないでしょうか!

*もちろんマンガ家の皆さんを大事に思う気持ちは、僕が誰よりも強いですよ……!



最後に、企画会議の「次」について少しだけ紹介しますと、企画会議で良い企画ができたら、次は「企画書会議」という場で企画書化を目指します。

ここで重視されるのは、マンガ家が企画に対して「どうやって魂を込めるか」の部分。

その人の根源的に「やりたい!」というエネルギーを、どう作品に落とし込み、入れ込んでいくかというステップになります。

ここについてはかなり具体的なテクニック等の話になるので、また別の機会で…

そんなわけで、今日はコルクスタジオとして掲げたい

#マンガ家企画中心主義

について、企画の話を中心にしっかりお話させていただきましたが、皆さんはどう感じられたでしょうか?

良かったら、X(旧Twitter)やこちらのコメント欄なんかで感想を聞かせてもらえたらとっても嬉しいです。

#マンガ家企画中心主義  という言葉、流行るといいなぁと思ってるので、ハッシュタグもぜひ使ってください(笑)

流行るまで、今後も何度も使っていきますよ〜!
#マンガ家企画中心主義

というわけで、また次回! さよなら〜!

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