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「マンガを描く力」だけではダメ? 連載実現のための「企画をつくる力」を伸ばしたい

こんにちは、マンガスクリプトDr.のごとう(@goto_junpei)です。

僕が編集長を務めるコルクスタジオでは、所属マンガ家の一部の皆さんと一緒に毎週「企画会議」をおこなっています。

ひと口に企画会議といっても、ブレスト的にみんなでワイワイやる、編集者だけで集まって売れ筋の企画を考える等々、いろんな形式があると思いますが・・・

僕が今取り組んでるのは、ずばり「自分のやりたい企画」をマンガ家さん自身に企画・発表してもらう形式です!

やっぱり実際にマンガを描くマンガ家さんが、自ら「やりたい!」と思える企画を描いてもらうのが一番大事!

とはいえ、現在の参加者には毎週5本ずつぐらい企画を挙げてもらっており、正直なかなか大変な会議だと思います。

僕も企画を「選ぶ」立場として参加する以上、楽しくわちゃわちゃした感じに終始せず、けっこうドライな判断や意見なんかを戻しつつなのですが・・・

みたいな感じで、企画会議自体は現在順調に進んでいます!

企画づくりの重要性と、オープン化に伴う課題


ただ、スタジオ内ではひとつ悩ましいテーマが。それは、

“企画会議をいつオープンにして、みんなに「こういうことやってるんだ」というのを知ってもらい、参加者を増やしていくのか”

という判断。

特に参加者をどうするかの塩梅が、実に難しい。

所属マンガ家やマンガ専科卒業生、その他関わりのあるマンガ家さんなど、スタジオに関係あれば誰でもウェルカムかというとそういうわけでもない、という悩ましさがあります。

そして僕の中では企画会議って、めちゃくちゃ重要なことをやっている場、という位置付けになります。

なぜなら企画をつくるとは、ログラインをつくることであり、2,3行で面白さを伝えることだから。

商業誌でやってきて・やろうとして、めちゃくちゃ苦労したという人ほど、ここの重要性はわかってもらえるんじゃないかと思います。

とにかく「企画」が通らないことには、何も始まらないわけですから。


一方で、あまりにも企画会議に対する期待値が高い状態で参加されても困る、というところがあるんですよね。

やっぱり、企画会議はあくまでも企画づくりの場なので。

意外と「何のためにやってるのかわからない」と思われる可能性も高いですし、わからないまま参加する人だけが増えていき、全体としてよくわからない会になってしまう危険も現状では十分考えられます。

そもそもある程度ネーム力がないと、企画だけあっても・・・みたいなところがあるだけに、「参加したいという人は全員参加!」というわけにもいきません。

今の参加メンバーで精度高い企画をつくり、それが世に出てヒットすることでモデルケースとなっていくのが理想ですが、それには時間もかかるだけに…

今後の参加者をどう募り・どう受け入れるのか。スタジオでも非常に難しい検討課題となっています。


「企画」のせいで壁を越えられなかったマンガ家さんの連載を、一緒に実現させたい


とはいえ、いずれは外部にもオープンにして、所属以外のマンガ家さんにも興味を持ってもらうことが、コルクスタジオとしての1つの大きな価値になるんじゃないかと考えています。

なお企画会議がオープン化された際には、

・商業誌で一回連載したけど、二回目が無い
・アシスタント歴が長くて読み切りは何本か載った経験があるけど、連載が決まらない

みたいな人たちに、特に来てほしいなと思っています。

なぜなら、そういう人たちの連載が決まらないのは、画力やネームの問題ではなく「企画」が通らないからではないか、というのが僕の長年の仮説だからです。

マンガを描く力ではなく、マンガ連載のための順序とツールを持っていない状態の解消。企画会議はそれらを提供する機会であり、連載のために何が必要かがわかっていくプロセスとなるのではないかと思ってます。


企画のせいで壁を越えられなかったマンガ家さんと、ぜひ一緒に連載を実現させたい・・・!」

その想いをとても強く持ちつつ、現在は良さそうな企画をいろいろ『LINEマンガ』さんに提案をしている段階です。

皆さんの企画の連載開始をぜひ楽しみにしていてくださいね、というところで、また次回! さよなら〜!


<追伸>
「実は良い企画がある」「読み切りまではいけるのに、どうしても連載が決まらない」という方で、このnoteを読んで企画会議に興味を持たれた方がいたら、ぜひコルクスタジオまでお知らせください。

現在は上記のような事情から、「商業誌掲載経験者で、Webtoon連載前提」という条件付きになってはしまいますが、連載実現に向け、一緒に企画提案から取り組んでいきましょう!



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ごとう隼平
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