マンガ家も編集者も「チーム」で作る時代が来ている…!
こんにちは、東京ネームタンク代表/コルクスタジオ編集長のごとうです。
その昔ですが、「ゲッターロボ」というアニメが人気を博しました。3機のメカが合体することによって成るロボットが、敵と戦い活躍するお話です。
今回は、そんな「ゲッターロボ」から学べるチームづくりについて、お話したいと思います…!
今回は最後にコルクスタジオ編集者募集のお話もあります!
「ゲッターロボ」こそ、チームづくりのお手本だ!
ゲッターロボは、3機それぞれ特長が異なっていて、合体のしかたには可変性があり、どの機が中心になることもできるところが特徴です。
つまり、敵のタイプや戦い方にあわせ、組み合わせと形態を柔軟に変えながら戦っていくことができるわけです。
目的に応じて形態を変化させ、メンバーの強みを最大限に生かしながらゴールを目指す小集団。
そんな特性を持つゲッターロボは、「いいチーム」「強いチーム」の典型と考えられます。
条件を導き出すと、以下のようになるでしょう。
・お互いの強みを認識できている
・共通ゴールが高解像度で共有されている
・共通ゴールと現状のギャップが認識できている
・根底の価値観が共有されている
かくいう僕自身、コルクスタジオの編集長でもあります。
コルクスタジオではチームによるマンガづくりを目指しているところなので、このゲッターロボ理論は大いに参考になります。
マンガ制作は分業体制時代に突入している
ただ、チームでマンガをつくると聞いてもピンとこない、という人も多いでしょう。
そもそも「マンガを描く」ということは、個人的なこととしてあるはず。ひとりの人間の強い思いがあってこそ表現は生まれるのだ、と僕も思っています。
そうわかっていながら、あえてチームでマンガづくりを目指すのはなぜか…
「時代の要請」ということもあります。
いまのマンガ表現では、スマホで読むのに特化した縦スクロールタイプがどんどん増えているのは、みなさんご承知の通り。
今後もその流れは変わらないでしょう。
従来の日本のマンガ誌やコミックとは違って、縦スクロールマンガはフルカラーで仕上げるのがあたりまえ。
続々と作品を生み出していくには、とても大きな労力が必要となります。
それを個人でやっていては、絶対に対応できません。
分業体制を築いてつくっていかないかぎり、追いつかないのが現状です。
つまりウェブトゥーンを意識していくと、
チームによるマンガ制作の体制を確立し、回していくこと
がどうしても必要となります。
ただし気をつけなければならないのは、マンガづくりにはそれに適したチームのつくり方があるはずで、それを模索しなればいけないということ。
ものづくりの工場みたいに縦割りでシステマティックなしくみを導入しても、きっとうまくいきません。
チームでありながらも、構成員たるそれぞれのマンガ家の個性をしっかり打ち出すことに気を配りながら、制作を進めなければいけないんですよね。
そう。まさにゲッターロボ・チームのように、共通の目標をしっかり見定め、お互いの強みを認識して最大限に生かす、のが大事と思っています。
マンガづくりのプロセスでいえば、原作、ネーム、作画、カラーリングといったものを分業にして、それぞれの作家が得意な分野で、そのこだわりや個性を存分に力を発揮するというイメージ。
実際コルクスタジオでは、すでにこのような体制で作品を生み出し始めています。
編集サイドもチームを組まなければ!
さて、チームを組んで分業体制で仕事を進めるべきなのは、マンガ家に限った話ではありません。
編集者も、これからはチームによる分業制で臨む必要があると僕は思っています。
これからの編集者は、さらに広い範囲を業務の対象として考えないといけなくなりそうです。
マンガ原稿をマンガ家と共に仕上げていく業務はもちろんのこと…
・マンガ家の仕事全体のスケジュール管理
・マンガ家の能力を引き出すコーチング
・作品を世に出し浸透させていくプロデュース・マネジメント
・SNSなどを駆使した発信・宣伝
・作品と作家のファンの輪を維持・拡大するためのコミュニティづくり
などなど……
編集者がカバーすべき範囲は、驚くほど広くなっています。
ひとりですべてをこなせるスーパー編集者がいれば心強いかぎりですが、現実問題としてそれはなかなか難しい。
ここはやはり分業して、それぞれの強みを生かしてチームを築くほうが、成果は出やすいと思っています。
すでにコルクスタジオでは、プロジェクトごとにマンガ家と編集者が複数人ずつでチームを組んで、創作をしたりファンコミュニティをつくったりしています。
チームを組むことで、個々でやっているときには考えられないようなスピード感やスケール感が出せることもあります。
なにより、自分の好きなこと・得意なことを活かせるって楽しいですよね。
そうした背景から、僕個人としてもコルクスタジオとしても切に求めているのは、マンガ家や編集者との新しい出会い。
コルクスタジオでは、編集者の募集をしているところでもあります。
マンガが好きで、作品をみんなでつくっていくことに興味のある人は、ぜひご一考くださいね。
ゲッターロボの操縦者のひとりになるのは、きっと楽しいことですよ!