ごとう隼平

▼東京ネームタンク代表/コルクスタジオ編集長/京都芸術大学准教授 ▼マンガのストーリー…

ごとう隼平

▼東京ネームタンク代表/コルクスタジオ編集長/京都芸術大学准教授 ▼マンガのストーリーを研究する人 ▼小学館サンデー編集部に10年間通って出版社のノウハウを学び、同時にストーリー構造を研究 ▼マンガ文法を広め、楽しくマンガを作り届けられる世界を目指しています!

記事一覧

内と外、強みをどこに持つべきか

コルクラボのストレングスファインダーの理解を深めるための会に参加した。その中で冒頭、講師の方から、強みと言うと、外に持ちがちだ、と言う話を聞いた。 確かに、資格…

ごとう隼平
2週間前
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なぜ連載漫画は、結末未定のまま始められるのか

たまに聞かれることに、世にある多くの連載漫画は、結末が決まっているのですか?と言うものがある。 バッチリ決めている人もいれば、予定外のタイミングで連載終了する可…

ごとう隼平
1か月前
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本気で原稿に向かうから、分かることがあるって話

根性論にも近いけど、漫画は感情を描くから、キャラを掴むのに「根性」で迫るというのは、意外と近道なのかもしれない。 今、ちょびさんと言う新人の漫画家さんの打ち合わ…

ごとう隼平
1か月前
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苦にならない、のシェアで世界は平和に回るって話。

先日、ランチの予約を取る必要があって、頑張って通話して予約を取った。大体いつも後回しにして、ギリギリになって、ようやく重い腰を上げるのだが、今回は頑張った。 と…

ごとう隼平
1か月前
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不安や悲しみを受け止めた先に、創作はある

先日、コルクの創作6箇条と言うものを作った。 第一条は ・ただ1人、深く届ける相手を定める。 と言うものだ。これは一人一人の世界を変えるという、コルクのミッション…

ごとう隼平
1か月前
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創作が辛くならない、2つのポイントとは

先日、漫画家さんと打ち合わせをしていて、実は今進めている作品が全然楽しくないと感じている、と打ちあけられた。 技術力がある作家さんだったので、打ち合わせで決まっ…

ごとう隼平
1か月前
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内と外、強みをどこに持つべきか

内と外、強みをどこに持つべきか

コルクラボのストレングスファインダーの理解を深めるための会に参加した。その中で冒頭、講師の方から、強みと言うと、外に持ちがちだ、と言う話を聞いた。

確かに、資格、スキル、何か点数として評価できるもの。地位や名誉と言うものも、自分の強さを表すものかもしれない。

でも、そういう自分の外にある強みは、追い求めると苦しい、とも言われていた。外にある強みは、手に入れても、他にも手に入れている人がいるから

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なぜ連載漫画は、結末未定のまま始められるのか

なぜ連載漫画は、結末未定のまま始められるのか

たまに聞かれることに、世にある多くの連載漫画は、結末が決まっているのですか?と言うものがある。

バッチリ決めている人もいれば、予定外のタイミングで連載終了する可能性を考え、いくつかのエンディングのパターンを作っている人もいる。

でも、新人の場合は、3話くらいのネームで、連載会議に通るので、開始時点で結末のことまで考えてない、と言うこともよくあるのではないかと思う。

結末を決めないで始められる

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本気で原稿に向かうから、分かることがあるって話

本気で原稿に向かうから、分かることがあるって話

根性論にも近いけど、漫画は感情を描くから、キャラを掴むのに「根性」で迫るというのは、意外と近道なのかもしれない。

今、ちょびさんと言う新人の漫画家さんの打ち合わせに、経験豊富な、ベテランと言うと嫌がるかもしれないけど、こしのりょうさんにも入ってもらっている。

ちょびさんがキャラクターを掴むのに、やや苦労していて、その理由もまだ探っている最中だ。主人公を、作者と重ねるのか、それとも眺めて描くのか

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苦にならない、のシェアで世界は平和に回るって話。

苦にならない、のシェアで世界は平和に回るって話。

先日、ランチの予約を取る必要があって、頑張って通話して予約を取った。大体いつも後回しにして、ギリギリになって、ようやく重い腰を上げるのだが、今回は頑張った。

と言う話を、社員の渡邉さんにしたら、私は予約を取るのが好き、と言い始めた。世の中に予約を取るのが好きという人がいるのか!すごい発見だ。

しかし思えば、佐野さんも売り上げを予測する難しい関数を楽しげに組んでいた。志賀さんも予算のスプレッドシ

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不安や悲しみを受け止めた先に、創作はある

不安や悲しみを受け止めた先に、創作はある

先日、コルクの創作6箇条と言うものを作った。

第一条は
・ただ1人、深く届ける相手を定める。

と言うものだ。これは一人一人の世界を変えるという、コルクのミッションにも沿っているし、個人的にも、僕も漫画家としてそのように創作してきた。

漫画は、感情を描く。主人公の感情かもしれないし、作者の感情かもしれない。だからと言って、自分ばかりに注目してはいられない。

作品は、届けるものだ。しっかりと届

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創作が辛くならない、2つのポイントとは

創作が辛くならない、2つのポイントとは

先日、漫画家さんと打ち合わせをしていて、実は今進めている作品が全然楽しくないと感じている、と打ちあけられた。

技術力がある作家さんだったので、打ち合わせで決まった通り描けてしまう。でも実は全然気持ちが乗ってなかったのだ。

ちょうど引き継いだタイミングだったので、申し訳ないけれども、これまでのプロットやネームは一旦忘れて、1から一緒に再構成してみた。

描いててテンションの上がらないものは一切排

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